靖国レポート 2005年8月15日
2005年8月15日、私にとって三度目、終戦記念日としては二度目の靖国神社参拝の機会が訪れた。靖国神社を参拝する方
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| 平日であるにも関わらず大勢の方々が訪れた |
々にはそれぞれの様々な思いがあることと思う。私は戦争の惨禍を直接経験していないが、それでもこの数年におよぶメディアでの狂奔ぶりによって、いろいろなことを考えさせられる。人々はなぜ靖国神社に参拝に行くのか。戦没者を追悼するため、英霊に感謝の念を捧げるため、二度と戦争を引き起こさないという平和への決意のため、中国や韓国に対する反発から、ただなんとなくなどなど人それぞれの理由があると思う。私にとって靖国参拝とは、これから一年間の新たなる決意と信念を固める意味合いもあるような気がする。もちろんそれが全てではないし、人によっては何とも不順な動機と感じるかもしれない。平凡な民間人である私でさえ、周囲には靖国参拝に反対する人間もいるわけだ。そのような一種の圧力を押し切って私は靖国神社を訪れた。靖国神社は私に、どんな試練や困難をも乗り越える強い力を私に与えてくれるような気がしてならない。
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| 「国民の集い」を見学する人々。屋根の下には座席がある。 |
昨年の終戦記念日は雨天であったが、日曜日であったのに対し、今年は月曜日であるから昨年より参拝者は少ないのではないかと勝手に思っていたが、実際には昨年をはるかに上回る大群衆の数々に、さらに強烈な猛暑が私に襲いかかった。まずは「みんなで靖国神社に参拝する国民の会」主催の「英霊に追悼と感謝を捧げる国民の集い」を見学するつもりであった。私が到着したのは午後1時ちょっと前で、靖国神社にかんする研究では第一人者で東京大学名誉教授の小堀桂一郎氏の開会宣言が行われていた。
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| 石原慎太郎東京都知事。右から二番目の女性は司会を務める大高未貴 |
続いて盛大な拍手のもと、石原慎太郎東京都知事が壇上に現れ講演を始めた。このイベントのために設けられた座席はもちろん満席で、周囲にも大勢の群集が集まっていて身動きがとれない状況。しかも猛暑である。そんな中で私はなんとか石原氏の写真を撮影した。これだけの猛暑となることは初めから予想されていたことでもあり、各著名人の講演はそれぞれ十分に満たない短時間で次から次へと交代していった。
石原都知事の次は民主党所属の西村慎吾氏。再び盛大な拍手が沸き起こる。私は参道から外側に出て写真撮影をすることにした。まあとにかく参観者がこれだけ多く、猛暑の中で写真を撮るのに夢中になり、各人の講演時間も短いことからほとんど何を話していたのか頭に残っていない。ただ西村氏の話は非常
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| 西村慎吾衆議院議員 |
に力のこもった熱弁であるという印象は残っている。将来ぜひこの方にも一国を担う立場になってもらいたいものである。
そろそろ参拝に向おうと思い、本殿に向ったら行列の長さに絶句してしまう。しょうがないので最後列に並んだ。元旦の明治神宮や鶴岡八幡宮に比べれば大したことないのかもしれないが、とにかくこの日は強烈な太陽光線が照り付けて今にも熱中症で倒れそうになる。実際に倒れて治療を受けた人も何人かいらっしゃったようである。40分ほど並んで参拝を終えた。
その後、水分補給をしようと思ったが、自動販売機は缶コーヒーを除いて全て売り切れ。ビールなんか飲みたくない。あきらめて靖国神社に変わる国立追悼施設建設反対のための署名をしてから、再び先ほどの国民の集いを見に行った。今度は評論家の西尾幹二氏が講演をしていた。西尾氏の講演が終わったところで、もはや猛暑と疲労に耐えられなくなり、金美齢氏の講演も聞きたかったのだが当分後になりそうであきらめて帰ることにした。
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| 参拝のために並ぶ人々 |
今回は平日であるにもかかわらず予想外の大群衆が靖国神社を訪れていた。確かに参拝するために炎天下の中を数十分も並ぶのは苦痛であるが、これだけたくさんの人々が訪れたという事実に対しては大変うれしく思う。私はこの数年、日本はだんだんよくなっていると信じたいのであるが、今日靖国を訪れてますますその思いを強くした。しかも印象的なのは20代30代の若い人が結構目に付くことである。今の若い世代には愛国心や日本人としてのアイデンティティーが芽生えている人たちが少なくない。私もその世代なのだが、我々若い世代がこれから日本を良くしていかなければならないと思う今日この頃であった。
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| 参拝する人々 | 評論家の西尾幹二氏。左側の女性は手話通訳 |
