自衛隊を国軍化してしかるべき地位を与えよう

 世界中の多くの国々には軍隊がある。もちろんない国も有る。南太平洋やカリブ海の小国、ヨーロッパの都市国家などである。全て確認するのには膨大な時間がかかるのでご容赦願いたいが、だいたい世界数十カ国には軍隊が存在しないものと思われる。
 とはいえ、数千万人以上の人口を抱えながら軍隊が「存在しない」という建前になっている国は世界広しといえでも日本のみと考えて間違いないだろう。永世中立国といわれているスイスにも立派な軍隊があるし、東京23区ぐらいの面積しかない都市国家シンガポールは国家予算の28.4%を国防費に費やし、18歳の男性に2年間の兵役を義務付けるなど、国防には大いに力を入れている。
 戦後の60年間、日本は憲法第九条にどれほど悩まされてきたことだろうか。念のため引用してみよう。

1 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

 ご覧のとおり、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しないと書かれてある。要するに軍隊を持たないということだ。だが実際には誰もが知っているとおり、日本には自衛隊というものが存在する。自衛隊は名目上軍隊ではないことになっている。だから自衛隊と称し、「軍」という語は使わない。
世界中、常識の通用しない異常な国はいくらでもあるが、軍隊が存在しているのに存在していないという虚構を維持するような異常な国はほかにないと断言していいだろう。憲法第九条の存在とその実態には保守も左翼も失望感を引き起こしている。左翼から見れば、日本は軍隊を持たない名目になっているのに実際には存在する。保守から見れば、日本は立派な軍隊を持っているのに、存在していない名目になっている。
 自衛隊はどう考えても軍隊である。しかも世界有数の軍事力を持ち、潜水艦の潜行能力にいたっては世界一である。小泉首相は「自衛隊は軍隊である」と明言したが、さっそく朝日新聞が翌日には「自衛隊で何が悪い」という社説を掲げ、首相の「軽率さ」を批判した。だが朝日新聞にしたって自衛隊が事実上の軍隊であることを社説の中で認めている。保守であろうと左翼であろうと、改憲派であろうと護憲派であろうと、自衛隊が軍隊であることは誰にも否定できないはずだ。
自衛隊の合憲性はしばしば議論になっている。この60年間様々な憲法解釈が行われ、概ね少しずつ拡大解釈されていく傾向にある。いちおう、政府や大手マスコミの解釈では自衛隊の存在は合憲であり、米軍と共同演習をすることも、PKOとして海外派遣することも合憲とされている。
 ここで私ははっきり言わせてもらうが、自衛隊の存在は違憲である。憲法には軍隊を持たないと書かれてある。だが実際には世界有数の立派な軍隊がある。小学生でもわかりそうな理論である。こんなことは首相や大臣などの公職の立場にあるものが発言すれば大問題となるであろう。でも事実なのだからしょうがない。今まで自衛隊の存在そのものや、自衛隊のひとつひとつの活動が合憲であるか違憲であるかがさんざん議論されてきた。そのためにどれだけ膨大な時間と労力が費やされてきたことであろう。合憲であるか違憲であるかをいちいち議論するのは結局のところ現実からかけ離れた神学論争でしかない。自衛隊を容認してきた政治家のほとんどが、頭の中では「おかしい」と思いつつも、憲法にはそう書いてあるし、でもそう簡単に憲法は改正できないから致し方ない、などと思いながら問題を処理してきたのではないか。
憲法第九条とそれをとりまく環境は今まであまりにも現実とかけ離れてきた。軍隊を持たないなどと規定する憲法は、戦争が全く存在しない夢の楽園であれば有用であるが、実際には地球は楽園ではない。しかも軍隊が存在しないなどと言うのは建前にもなっていない嘘っぱちである。
 私は自衛隊廃止論者ではない。国の平和を維持するためには軍隊が必要である。日本が60年間戦争から無縁でいられたのも、日米安保と自衛隊の存在があるからにほかならない。だからといって憲法違反の状態でこのまま数十年、数百年もやっていけるとは到底思えない。やはり憲法を変えるしか道は残されていない。
 現行憲法だと、仮に日本が外国からの侵略を受けても、反撃することもできずただ耐え忍ぶしかできない可能性が強い。また台湾が中国からの侵略を受けても指をくわえて見ていることしかできないかもしれない。よく左翼連中は、日本を攻撃する可能性のある国が世界のどこにあるのかなどとほざいているが、そのような問には1秒で答えが出せる。中国と北朝鮮である。首相や大臣など公職にあるものは国際関係を考えて発言でずにいるが、日本人の全員とまではいかなくとも半分近くは、中国と北朝鮮はいつ戦争をしだすかわからないならず者国家と考えているのではなかろうか。
 また、憲法第九条のせいで、世界有数の軍隊であるはずの自衛隊は不当なまでに低い地位に置かれている。自衛隊が軍隊ではないとされていることのほかに、自衛隊は在日米軍の存在を前提にして組織されている。私は日米安保条約にも、米軍が日本に駐留することにも賛成の立場だが、日本はもう少し自分自身の力で自国と世界の平和について考えるべきである。もうひとつ、2000年の省庁再編の際に防衛庁の省への昇格が検討されたが見送られた。国の安全を司る機関をこれほど低い地位においているのは世界ひろしと言えども日本だけではないのか。
 憲法第九条が及ぼしている悪影響はまだある。アフガンやらイラクで戦争が起きるたびに国会では与野党がすったもんだもめた末に時限立法を制定して自衛隊を海外派遣している。膨大な時間と労力の無駄である。 
 いい加減に日本は憲法第九条の呪縛から抜け出すべきである。そして自衛隊を日本の平和と安全を守る軍隊として名実共に認め、それ相応の責任を課し、防衛庁を防衛省か国防省に改め、しかるべき地位を与えるべきである。それから、自衛隊という名称そのものが戦後日本がかかえた矛盾を象徴している。日本国軍など、それらしき名称に改めるべきである。

 


 


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