ホワイトカラー・エグゼンプションを断固阻止!!

 今まで私は主に台湾、中国、チベットについて多くの文章をウェブ上で発表し続け、純粋な日本の国内問題については触れないで来た。日本国内の様々な諸問題は大勢の日本人がテレビ、新聞、雑誌、書籍、ネット等で活発に議論しており、私個人がネット上で発言してもあまり意味がないと考えていたからである。だが今月中に国会にホワイトカラー・エグゼンプション(ホワイトカラー労働時間規制適用免除制度)に関する法案が提出される予定となり、私としても行動を起こさなければならないと決心した次第である。
 ホワイトカラー・エグゼンプション制度とは?
 労働基準法が施行された1947年当時と比べ、現在の我が国の雇用環境は大きく変化している。いわゆる「ホワイトカラー」は、その働き方に裁量性が高く、労働時間の長さと成果が必ずしも比例しない。このため、労働時間に対して賃金を支払うのではなく、成果に対して賃金を支払う仕組みが必要である。具体的には、現行の労働基準法では労働時間が1日8時間、週40時間を超えた場合は25%の割増賃金を支払うことが義務づけられているが、一定の条件に達するホワイトカラー労働者に限ってこの規制を撤廃する。これにより、残業手当てを目的としたダラダラ残業がなくなり、業務が効率化され、成果主義の導入により能力のあるものに正当な対価が支払われ、我が国の国際的競争力の向上にもつながることが期待されるとうことらしい。また、1日8時間という労働時間枠が無くなるので、効率的に業務を行えば以前よりも労働時間を短縮することも可能となるらしい。

ホワイトカラー・エグゼンプション制度に対する懸念
 無制限のサービス残業を合法化するという、考えれば考えるほど恐るべき悪法である。実際にこの制度の適用を推し進めているのは日本経団連を筆頭とする経営者側であり、反対しているのは労働者側である。この制度が適用されれば労働者が不利になるのは初めからわかりきっているのだ。
 それほど深く考えなくてもわかりそうなことだが、我が国では残業した場合の割増賃金の支払が法で義務づけられているにもかかわらず、サービス残業が当たり前のように横行している。特に中小企業でその傾向が顕著である。よくあるパターンが就業規則にはきちんと残業手当についての規定を書いておきながら、実際には支払わないと言うもの。会社説明会や面接などで、「就業規則第〜条にはこのように書かれてありますが、実際には残業手当は出しておりません」と堂々と述べる会社も珍しくない。経営者が自ら就業規則を破っているのである。
 それでも一応労働基準法の存在によって、日本社会全体から見れば、従業員に対する強制労働、賃金未払い労働に対して一定の抑止力が働いているし、法を遵守している会社も少なくないし、制度的には社員が会社を労働基準監督署に告発することも可能である。ホワイトカラー・エグゼンプションが導入されれば、サービス残業が合法化され、全く歯止めがかからなくなる。多くの国民が心身の健康に支障を来たし、家族生活も破綻し、過労死と言う最悪の事態が激増するであろう。
 全ての経営者がそうだとは言わないし、会社によっても事情は全く異なるであろうが、私は基本的に経営者というものを信用していない。まともに睡眠時間を確保できないほど働かせ、社員を心身共に傷つけても何ら良心の呵責を起こさない経営者があまりにも多い。映画「ああ野麦峠」の悲劇は現在でも変わっていない。先ほど違法なサービス残業が横行している例を挙げたが、そのほかにも中小企業経営者の多くが外国人研修制度を悪用し、外国人をろくに研修させないで超低賃金で働かせている例が多数存在する。ほかにも、産休制度があるのに産休を申請したら退職を勧められたり、フレックスタイム制度があるのに午後から出勤したら上司から白い目で見られる、有給制度があるのに実際にはほとんど取得する余裕がない、申請したら仕事に熱意がないと見なされる、などという職場環境にある会社は珍しくない。
 日本経団連、及び経営者側のたくらみは明らかである。要するに人件費をカットしたいのだ。社員を低賃金で酷使したいのだ。ホワイトカラー・エグゼンプション制度が導入すれば、大多数の労働者の労働時間は増加し、賃金は減少すると断言してよいだろう。その逆のパターン、つまり労働時間が減少したり賃金が上昇したりする例はごくわずかであろう。制度的には8時間労働のところを5時間に短縮することも可能であるが、現在の日本社会を考えてみれば、仕事が終わったから午後3時で退社することを認める会社、経営者が多いとは到底思えない。かえって仕事を増やすだけだろう。働いても働いても賃金は減る一方と言う、大部分の労働者にとっては百害あって一利なしの悪法である。
 国際的競争力の向上など笑止千万だ。今の日本は高付加価値製品で勝負すべきであって、今更どんなに人件費を抑制したところで、中国との価格競争に勝ち目はない。もはや日本では薄利多売型のビジネスは限界に来ている。売っても売っても利益がでない泥沼に陥り、デフレと経済縮小の悪循環を引き起こすだけだ。それに国際的競争力を強化するなら、小学校から大学におけるゆとり教育の是正など、ほかにも対策があるはずだ。
 日本経団連は、労働時間規制は現代のホワイトカラーに適合しない時代遅れな制度と見なしているようだが、むしろ逆だと思う。今までの日本は長時間労働、サービス残業が横行していたが、これからの日本社会は(1年やそこいらで解決できる問題ではないだろうが)全ての時間外労働に対し、適正な賃金を支払うように持って行くのがあるべき方向性である。日本経団連の提言はむしろ時代に逆行する封建的な制度と言える。
 私は今東京の会社内で、普通にスーツを着てネクタイを締めるホワイトカラーの仕事に従事している。最近は残業も多いが、幸いなことに私の職場では残業手当が適性に支払われている。実はホワイトカラー・エグゼンプション制度が導入されても私自身の職場はこの制度を導入しない見込みである。しかし私が大丈夫だからと言って無視するわけには絶対いかない。このホワイトカラー・エグゼンプション制度ほど多数の国民に直接的に悪影響をもたらす法律・制度も珍しい。例えば消費税が2%上がったからと言ってただちに衣食住が欠乏する人などそれほど多くないはずだ。ホワイトカラー・エグゼンプション制度の場合、導入すればただちに大勢の労働者が労働時間増大、賃金激減の大打撃を被ることになる。
 現在の日本は戦後60年以上にわたって戦渦に巻き込まれることはなかったし、飢餓、疫病、民族紛争や宗教紛争とはほぼ無縁であるし、暴動や内乱やテロも滅多になく、世界的に見ても非常に恵まれた環境におかれている。だが当然ながら日本とて地上の楽園からはほど遠く、様々な問題を抱え、国民の多くが日々日常の苦悩に苛まれている。マクロ的に見た場合、我が国の多数の国民を苦しめている問題として過重労働問題が挙げられる。この過重労働問題こそが、我が国の国益のためにも改善すべき国家的課題なのである。過重労働問題についてはまた後日詳しく文章をまとめたいと思う。
 典型的な保守派の人間である私が、今回は一見左翼的とも解釈できそうな文章を書いたわけだが、実はこの問題に保守も左翼もあまり関係ないと思う。我が国での保革対立は国家観や歴史観や対中外交などが主要な争点であり、労働問題などで保守と左翼が激論を交わすことはあまりない。しかも国民の平和で豊かな生活を追及することは充分国益にかなうことであり、保守も左翼も関係なく取り組むべき分野である。私は日本国民であることを誇りに思っているし、日本国に愛国心を持っている。だからこそ日本社会を蝕むホワイトカラー・エグゼンプション制度に断固として反対する。多くの国民が誇りを持てる国家を築き上げるためにも、今後も地道な努力をしていきたいと思う。

 

参考HP

ホワイトカラー・イグゼンプション制度(サービス残業合法化)反対!!(国民政治参加運動WEB)

日本版エグゼンプション反対共同アピール

日本版エグゼンプションは死を招く


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